-
2024.11.26
内御堂助教が取り組んだ論文が発表されました!
内御堂亮助教が取り組んだ重症COVID-
19における代謝異常に関する論文がMetabolitesに掲 載されました。 https://www.mdpi.com/2218-1989/14/12/656
本研究では、
東京科学大学病院ICUで重症COVID- 19患者から採取した血清を用いて、 詳細に経時的な代謝解析を実施しました。 病態進行を基にサンプル採取時期を3つのタイムゾーン(T1: 超急性期、T2: 急性期、T3: 慢性期)に分類し、 生存者と非生存者の代謝の違いを比較しました。 結果として、以下の重要な特徴が明らかになりました:
- (1)急性期は、非生存者でグルコース、アミノ酸、
脂肪酸代謝の亢進が認められ、 エネルギー産生が活発化していることが示されました。 - (2)慢性期は、スフィンゴ脂質、タウリン、トリプトファン-
キヌレニン代謝が非生存者で上昇し、 ステロイドホルモン合成が抑制されていました。 - (3)全期間にわたり持続的な異常として、
ドーパミン代謝とアラキドン酸代謝が非生存者で一貫して亢進して おり、重症病態への関与が強く示唆されました。
これらの知見は、重症COVID-
19における代謝異常の時間的変化を明らかにし、 重症病態の理解と新たな治療戦略の可能性を示すものです。 是非ご一読ください! - (1)急性期は、非生存者でグルコース、アミノ酸、