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  • 2025.01.07

    野坂准教授、野口講師が取り組んだ論文が発表されました。

    当部の野坂宜之准教授と野口綾子講師らの研究チームは、集中治療室(ICU)に入室した重症COVID-19患者の家族におけるPTSD(心的外傷後ストレス障害)症状の長期的な実態を明らかにしました。本研究では、68名の家族を対象に、入室後6ヵ月、12ヵ月、18ヵ月後の追跡調査を行い、18ヵ月経過時点でも25%がPTSD症状を有していることを確認しました。

    さらに、患者がICUを退室した後に遅れてPTSD症状が出現する「遅発性PTSD」が15%の家族に認められ、重症COVID-19患者の家族が長期にわたり心理的負担を抱えていることが明らかになりました。また、PTSD症状を有する家族では、健康関連の生活の質(HRQOL)の低下も確認され、早期介入および長期的な支援の必要性が示唆されました。

    本研究の成果は、ICUに入室した重症患者の退院後の支援だけでなく、その家族に対する長期的なケアの必要性を強調しており、医療現場における新たな支援策の構築に貢献することが期待されます。なお、本成果は12月18日付の「Journal of Intensive Care」誌に掲載されました。

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