教授あいさつ

GREETING

東京医科歯科大学 
生体集中管理学分野

主任教授若林 健二

明日のICU領域のリーダーを育てる

私達は集中治療室 (ICU)において、院内における最重症患者の治療に365日24時間体制で、多職種のスタッフと共に当たっています。私は医師としての研修を積む中で、様々な病態生理を考えながら最善の方法を考え抜く集中治療の現場に惹かれました。ICUは日々の現場にアイディアの素が溢れる場所であり、そのインスピレーションを実験室や机上での研究に繋げ (bedside-to-bench)、さらに再び臨床現場に向けて翻訳していく (bench-to-bedside)、という研究と臨床の交差点のような特徴があります。近年ではICUにおける質の高い臨床研究や、ビッグデータ解析を用いた研究も数多く報告されており、病態生理や倫理的・社会医学的側面も含め、多職種の仲間と一緒に議論する事を通して成長を続けられる場所です。2021年10月より若林が教室を主宰致しております。私は縁あって英国Imperial College Londonの麻酔集中治療医学講座において、大学院博士課程を含む6年あまりの留学経験を得ましたが、出会った仲間達は今や英国だけに留まらず世界的に活躍するclinician scientistも多く、大きな刺激を受けました。この経験を胸に2013年に帰国し、その後は国内でも珍しいICU領域のtranslational research研究室を立ち上げました。成果は着実に得られており、世界へ発信する集中治療医学講座を目指し、臨床研究体制や産学共同研究の拡充も含め、成長を続けている過程にあります。臨床面においても、コロナ禍において当部門は救命救急センターと協力し、国内でもトップクラスの重症患者数を診療してきました。私たちのチームは職種や診療科、そして年齢や職位に拘らずフラットに議論ができるような文化を有しており、私自身も日々チームメンバーから学ぶ事が多い日々です。

現代における集中治療は重症化を予防するための取り組みや、ICU退室後の生活の質まで見据えた治療介入なども注目を浴びており、常に多くの新しいことに満ちています。海外における集中治療は重要性と存在感を急速に増しており、独立した専門領域としても大きな発展を遂げつつあります。日本における集中治療はまだ多くの「伸びしろ」があります。明日のICU領域のリーダーを育てるべく、教育熱心なスタッフが集まっている東京医科歯科大学ICUで、皆さんも私達と一緒に明日の集中治療を創りませんか。

沿革

HISTORY

集中治療における
国内のフロントランナーとして

東京医科歯科大学病院の集中治療部は、2006年に着任された今井孝祐教授を中心として運営されてまいりましたが、2016年には大学院講座名を生体集中管理学と名称変更し、初代主任教授に米国より重光秀信が着任しました。世界標準の集中治療を提供すべく、多職種回診を始めた米国式システムを国内でも先駆けて導入し、国立大学唯一の独立型集中治療医学講座として、領域における国内のフロントランナーとしてのポジションを確立して参りました。

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